【小1で退学】新装版・窓ぎわのトットちゃんを読んだ。
タイトルだけは知っていたけれど中身を読んだことがなかったが、
ふと目について。68ページ目を読むまで、黒柳徹子さんの自身の
幼少期の話だと思わなかった位。(トット=テツコとは結び付かなかったから。)
主人公トットちゃんは、小1にして小学校を退学となってしまった子。
小1にして退学の原因となったエピソードとは?
授業中じっと座っていられない子で先生が手を焼いていた手を焼いていた。
例えば
・上に開く式の机のフタを百回くらい開けたり閉めたりを繰り返した。
・教室の窓のところに立ってチンドン屋さんを呼んでしまった。
・つばめの巣に向かって、大声で「ねえ、何してるの?」と聞く。
・国旗を描くという授業で朝日新聞のような軍艦旗にして、ふさまでつけて、
あげく机まで広げて描いた。
これ全部トットちゃんが「授業中」にしたこと。
本の中では、その様子が生き生きと描かれています。
ついに先生に「おたくのお嬢さんがいるとクラス中の迷惑になります。
よその学校にお連れください!」と言われてしまう。
そんなトットちゃんが次に通うこととなったのは「トモエ学園」
校長先生は初対面の時に、トットちゃんに好きに話をさせてくれます。
その時間はなんと4時間。その間、あくびしたり退屈そうにしたりしないで
一生懸命話を聞いてくれた、はじめての大人の人。
トットちゃんがこの校長先生に出会えたことが本当に良かった。
前の小学校のままだったら、窮屈でつらかったと思う。
ちなみにトモエ学園は下記に説明が。
そうか、あの自由が丘のピーコックストア自由が丘店に学園があったのか。
トットちゃんってどんな女の子?
・好奇心旺盛で、思い立ったらその場ですぐ行動する。
・国籍の違いや障がいの有無など関係なく、誰にでも同じ目線で平等に接する。
・大人の女の人がしていたおさげにあこがれる女の子らしい面がある。
・皆に優しい。人を思いやって、好きなことをやめることもできる
(リボンエピソード)
いつ発売された本なの?
今回読んだ本は新装版だったため、2006年発行でしたが、最初の本は
1981年。今から36年前でした。黒柳徹子さんは47歳位。
そのころの日本は校内暴力が社会的な問題となっていたようで
卒業式に警察が待機するほど。
「君は、本当は、いい子なんだよ!」・・・「本当は?」
校長先生はトットちゃんを見かけると必ずこう言います。
「君は、本当は、いい子なんだよ!」それはつまり、周りから誤解されている
ことを意味します。皆トットちゃんをいい子と知っていたらわざわざ
「本当は」なんてつけなくていいんですから。そう、トモエでもトットちゃんは
他の先生や父兄が驚くようなことを色々してしまいます。それでもこの言葉が
トットちゃんの一生を決定したくらい大切な言葉でした。
いわさきちひろさんのイラストが素敵
いわさきちひろさんの挿絵とトットちゃんのイメージがすごくあっていて
てっきり描き下ろしのイラストだと思っていたら、違うんですね。
時期的にいわさきちひろさんは、すでに1974年に亡くなっていたとは。
いわさきちひろ絵本美術館で文章に合うイラストを選んでいたという。
そのことも驚きました。その位、トットちゃんらしいイラストでした。