※ネタバレあり「リメンバーミー」華やかで残酷な死者の国

ピクサーの最新作、リメンバーミーを観ました。
いやぁ~最近のアニメのクオリティの高いこと。
二次元なのに、奥行きが凄いし登場人物の肌感もリアリティがある。
水中や光の表現も綺麗で、圧倒されていました。

作品の舞台はメキシコ。年に一度の死者の日に起きた奇跡。
その日だけは死者の国から橋が架かり生者の国へと遊びに行ける。
その条件はお金とかではなく、生者が祭壇に死者の写真を
飾ってくれているかどうか。ということは、有名人やリア充は、
死んでからも有利ということか。特にこの映画は「家族」を
とても重要視しているから独り身や、毒親に育てられて家を
飛び出して死んだりとかしたら死者の国に留まることなく、
消えてしまうかもしれない。まぁもしそうでもいいか。
生者の国に未練がなければ、死者の国に留まる必要もないし。
死者の国に居る時点で、ある程度家族に恵まれているのだ。
(すぐにでも消えてしまうコミュニティはあったけど。)
などと脱線気味で観ていたけれども、かなり面白かった(説得力ないけど)

あと、気のいい相棒ヘクターが、実はミゲルの本当の祖先だと知ったときは驚いた。
ミゲルが憧れていた&祖先だと思っていたデラクルスは、実はヘクターを殺して
曲を奪った張本人だったのだ。

ここのあたりのミゲルの心変わりが正直すぎて若干残酷。
ヘクター「がっかりしたんじゃないか?俺なんかが祖先で」
ミゲル「そんなことない、人殺しのデラクルスが祖先じゃなくて良かった」
というのだ。※セリフはうろおぼえ

物語の三分の二位、デラクルスに心酔していたのに。行動のモチベーションは
いつだって彼の音楽や映画のセリフ(それも盗作だったが)だったのに。
しょうがないけれども。そしてデラクルスの悪事を暴き、ミゲルも無事生者の国に
戻れて、めでたしめでたし。面白かった。

これ、日本が舞台だとしたらお盆だろう。きゅうりやなすに乗って祖先が
あの世からこの世に帰ってくる。そんなアニメがあったら面白そうだ。

リメンバーミーの前にやっていた、アナと雪の女王の短編も良かった。
オラフのまっすぐな愛にはいつも泣かされる。

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にんにくいつ食べるか問題

月曜日からにんにく臭くさせるのは嫌だから食べられない

火曜日は全体会議があるから食べられない

水曜日と木曜日はお客様と打ち合わせだから食べられない

金曜日は土曜日に友達と遊ぶから食べられない

土曜日は日曜日に美容院とか映画とか整体に行くから食べられない

日曜日は明日が月曜だから食べられない

 

みんないつ食べてるの

【ネタバレ注意】グレイテストショーマンで聴けなくて、スリービルボードで聴けたもの

それはオペラ。
そして、二作品に共通しているのは小人症の男性が出てくること。
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さて感想。
グレイテストショーマンは、何といっても歌と踊りに圧倒された。
けれどふと思い返すと、オペラ歌手のジェニーリンドって
紹介されていたけど、全然オペラじゃなかったような。
もちろん素晴らしい歌声だったけど、いつオペラになるのかと
待っていたら終わっていた。少しだけ違和感があった。
で、そのあと、スリービルボードを観たら冒頭がオペラで。
マジか・・・と思ってニヤニヤしていた。
そしてこの作品にも出てくる小人症の男性。おぉ。偶然だなと。
グレイテストショーマンの小人の人は、サーカスの一員だったけれど、
スリービルボードの小人の人は中古車販売店の営業として働いていた。
人生色々。

そうそう、グレイテストショーマンは歌と踊りが予想外に良かったけれど
ストーリーは予告編で観た想像から1ミリも脱線することなく
終わったから驚いた。事実を映画にするとそういうものなのだろうか。
というか歌も踊りも現代的過ぎて。舞台だけ昔にしてる現代劇な感じ。
ストーリー50点、歌と踊り100億点!!!って感じ。

対してスリービルボード。ラストは、正直え!?終わり?と思ったけど
後からじわじわくる。予告編からいい意味で裏切られた。
この作品の舞台はアメリカ ミズーリ州の田舎町。
娘をレイプされて殺された母親ミルドレッドが、
7ヶ月もたっているのに犯人が捕まらないことに業を煮やして
街はずれの道沿いに大きな三枚の看板を出す。

1枚目「娘はレイプされて殺された」
2枚目「未だに犯人が捕まらない」
3枚目「どうして、ウィロビー署長?」

たったこれだけ。

それが街をあげての大騒ぎになる。次第に敵意を表す周囲の人々。
警官=正義の味方のハズが味方を攻撃されるとこうなるのか。。
でも、これだけ読むと怖そうだけど、なんだかこう
全編ユニークというか面白さが漂う。悲劇のような喜劇のような。

例えば、広告屋の青年レッド。自分を殴って二階から突き落として
大けがさせた警官ディクソンが、自分と同じ病室にいることが分かり、
最初は散々彼を責め立てるけれど、最後はストロー付きのオレンジジュースを
そっとテーブルに置いてあげる優しいシーン。

ウィロビー署長が突然血を吐き(末期がんなのです)、直前まで
言い争っていたのに、その時は聖母のような優しさを見せるミルドレッド。

ザコンで人種差別主義者でどうしようもないクズ男だけど、
最後はミルドレッドと共に狩りに行くディクソン。

人の弱さと少しの優しさを痛いほど見せつけてくる
不思議な映画だと思った。

あと、ミルドレッドの男女分け隔てなく鬼畜な所が好き。
登校中、車にジュースをぶっかけられたミルドレッドは
犯人の股間にケリを入れる。男子生徒にも女子生徒にも。

しかしこう、日頃C.S.Iやクリミナルマインドなどの海外ドラマを
観ていたので、あのDNAから犯人が捕まるんだろうななんて思っていたけれど
現実は残酷。警官も優秀とは程遠い感じだし、捜査もちゃんとしたのか疑問。

もう少しまとまった感想を書きたいけれどそれはあとでにしよう。
スリービルボードは久しぶりにブログに書きたくなる作品でした。
グレイテストショーマンは歌と踊りだけでももう一回観に行きたい。
けど、ブログに書く気が起きない。語ることがない映画。
歌と踊りは素晴らしいんだけど(3回目)

【小1で退学】新装版・窓ぎわのトットちゃんを読んだ。

タイトルだけは知っていたけれど中身を読んだことがなかったが、
ふと目について。68ページ目を読むまで、黒柳徹子さんの自身の
幼少期の話だと思わなかった位。(トット=テツコとは結び付かなかったから。)
主人公トットちゃんは、小1にして小学校を退学となってしまった子。

小1にして退学の原因となったエピソードとは?

授業中じっと座っていられない子で先生が手を焼いていた手を焼いていた。
例えば
・上に開く式の机のフタを百回くらい開けたり閉めたりを繰り返した。
・教室の窓のところに立ってチンドン屋さんを呼んでしまった。
・つばめの巣に向かって、大声で「ねえ、何してるの?」と聞く。
・国旗を描くという授業で朝日新聞のような軍艦旗にして、ふさまでつけて、
 あげく机まで広げて描いた。

これ全部トットちゃんが「授業中」にしたこと。
本の中では、その様子が生き生きと描かれています。
ついに先生に「おたくのお嬢さんがいるとクラス中の迷惑になります。
よその学校にお連れください!」と言われてしまう。

そんなトットちゃんが次に通うこととなったのは「トモエ学園」
校長先生は初対面の時に、トットちゃんに好きに話をさせてくれます。
その時間はなんと4時間。その間、あくびしたり退屈そうにしたりしないで
一生懸命話を聞いてくれた、はじめての大人の人。
トットちゃんがこの校長先生に出会えたことが本当に良かった。
前の小学校のままだったら、窮屈でつらかったと思う。
ちなみにトモエ学園は下記に説明が。
そうか、あの自由が丘のピーコックストア自由が丘店に学園があったのか。

トモエ学園 - Wikipedia

トットちゃんってどんな女の子?

・好奇心旺盛で、思い立ったらその場ですぐ行動する。
・国籍の違いや障がいの有無など関係なく、誰にでも同じ目線で平等に接する。
・大人の女の人がしていたおさげにあこがれる女の子らしい面がある。
・皆に優しい。人を思いやって、好きなことをやめることもできる
(リボンエピソード)

いつ発売された本なの?

今回読んだ本は新装版だったため、2006年発行でしたが、最初の本は
1981年。今から36年前でした。黒柳徹子さんは47歳位。
そのころの日本は校内暴力が社会的な問題となっていたようで
卒業式に警察が待機するほど。

「君は、本当は、いい子なんだよ!」・・・「本当は?」
校長先生はトットちゃんを見かけると必ずこう言います。
「君は、本当は、いい子なんだよ!」それはつまり、周りから誤解されている
ことを意味します。皆トットちゃんをいい子と知っていたらわざわざ
「本当は」なんてつけなくていいんですから。そう、トモエでもトットちゃんは
他の先生や父兄が驚くようなことを色々してしまいます。それでもこの言葉が
トットちゃんの一生を決定したくらい大切な言葉でした。

いわさきちひろさんのイラストが素敵


いわさきちひろさんの挿絵とトットちゃんのイメージがすごくあっていて
てっきり描き下ろしのイラストだと思っていたら、違うんですね。

時期的にいわさきちひろさんは、すでに1974年に亡くなっていたとは。
いわさきちひろ絵本美術館で文章に合うイラストを選んでいたという。
そのことも驚きました。その位、トットちゃんらしいイラストでした。

※ネタバレ「ザ・サークル」ラスト!ラストが・・・

エマ・ワトソントム・ハンクスが出演する映画。
観ない理由はありません。

イーモン・ベイリートム・ハンクス
が経営する
巨大SNS企業「サークル」に入社したメイ・ホランドエマ・ワトソン
が徐々にその異常な世界に飲み込まれていく様子を描く。

結論から言うと。なんだか古い。もしこれを7年前に公開していたら
物凄い反響だったと思う。2010年の時点ですでにクラウドがどうたら
言っていたし、facebookはまだPCのみ対応で普及していなかったけど。
四六時中のネット配信も取り立て珍しいことでもないような。

そして何よりあのラスト。
満足げにカヤックを漕ぐメイに近づく2台のドローン。
てっきりオールで叩き落とすのかと思ったのに!
何のんきに挨拶しているんだ?
結局どうしたかったんだ?

異常な企業体質を徹底的に完膚なきまでに暴いて壊すか、
または骨の髄まで洗脳されて、世界の支配者になるか
どちらかに振り切って欲しかった。
中途半端過ぎてカタルシスが得られなかった。
途中で監督が変わったとか?

物語以外は良かったのに。エマ・ワトソントム・ハンクス
ビル・パクストンとグレン・ヘドリー演じる夫婦の様子も。
※お二人の遺作になったとは。wikiで知りました。
ネットが嫌いな幼馴染も、途中でおかしくなってしまう友人の
アニーも。皆、良かった。悪いのは物語だけだった。
本当に!!!もったいない。

gaga.ne.jp